詩・本多裕樹 「ツキヨミあるは世界の夢」
「ツキヨミあるは世界の夢」
花は風に流されて、そこにいたるは、
歌唄う妖精の声、
静かな水辺に広がる花の世界
時には夜になり、暗黒に沈む事もあったが
それでも、花は輝いていた
それは人の心に輝く神のこころ
空は夜に染まり、星が輝き
虫たちは恋の歌を奏でる
君は知っているかい
その世界はもうこの世にない夢だと言おう事を!
知っていたのかい
いや、知らない
知っているのはただこの世界を見た者だけ
花は唄う
花は唄う
主は祝福をもって
主は祝福をもって
夢の中に眠る君
夢の中に眠る君
まどろみ、静かに空を見る
そこには世界がちがっていた
ケシの花が広がる大地に、
その花畑は怪しく香る
神経が緩やかになって酒でも飲んでいる気分
あなたは知ってるか
夢のありかを
ジハードで殉死した者の世界を
夢を
そこではまさに悦楽であり、死をも喜ぶとこと
もう、いつまでもそこにいたいと思わせる夢だ!
君は見たのか
女神の水浴を
あなたの目は焼かれるであろう
しかし、記憶にはその御姿は焼き付いている
それは取れない
それは外せない
それは美である
美はその者にとって永遠になるだろう
月夜は輝く黄金の星
夢はもう終えるか
終えないでほしい
そうかいそうかい
現実はかくも難儀な事
そうであるなら、汝が見る理想を
このうつつに具現されてはいかが
そうである
夢から覚めて、
まどろみは消えて、
真のありかを探す
時にはこういう夢も見たいものである
夢の続きはまた今夜、ふたたびいらしてください。
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