ギャラリーK アートアニマル展 像ぞう造さんの作品を見て
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アートアニマル展 像ぞう造さんの作品を見て
小さい作品である。いつもこんな感じで発表する。この小品を信念もってやっているのだ。質も高い。
小さい作品ゆえにその一点の集中できるのだろう。
あまり、手を抜いていない。手を抜いている様子が全くない。額も自分の作るのだそうだ。これなんか装飾的であり、雑貨品としても工芸品としても職人技というか高い技術だ。
像ぞう造さんは一時期クリムトシリーズを作っていた。工芸作家として同じ共感性があったのだろうか。それは必然の共感による呼応のようにクリムトシリーズを描いていた。
この絵はペンギン、なにやら逍遥している。どこどあてのない旅をしているのだろうか。どこか遠くを眺めている。
それほど衝撃的でもない。かといって悪くもない。落ち着いている。その落ち着き様は人生に無常を感じているのだろうか。そんな激しくもない。でも、落ち着いている。そして、人の心をかきむしるような胸くそな感じは全くない。
像ぞう造さんの作品は出せば売れる人なのだ。誰かが何点か購入する。確実なファンもいる。その落ち着いた無常の作品を!
アートなのか?
もっと別の何かか?
あまりにも被害のないまるで無害、そんな絵は像ぞう造さんにしか描けないだろう。なぜ、こんなに毎回安定しているのか?かなり不思議な世界である。
俳句に絵が描かれている。
挿絵と言って良いのか。漫画なのか?これもそこばくのファルスもある。何だろう、この詩も挿絵も特に毒がない。
絵も水墨画の様であり、工芸の貴重品のような作品は技巧がきめ細かい。落ち着いている。心が動かない。静かな世界にただ佇むペンギンの墨象はなにを思う。
音楽で言えばロックではない。
絵で言えばピカソでもない。
それらとは縁も無い。まったくの静かなオシャレさ。
それを確立してずっとこうした絵である。日本の水墨画のようなそんな軽い気持ちで観れるのかな。そんな安定している作品は売れ続けているのだ。実際にファンもいるし、その静かな感性に落ち着く人もいることは事実なのだ。
職人であることを探ろうとここまで書いて考えてみましたが、やはりそれなりの美的な価値もあることがわかってきた。この考察において像ぞう造さんの作品は工芸的な技術もありながら、人の心に静かな感情を与えてくれるアートを作る芸術家であることがわかった。
だが、しかし、ピカソのように激しくもなく
岡本太郎のように爆発もない
そういうのは期待してもいいが、必ず静かな気分になっていく。
そういうアート作品である。
動きのある激しい絵もあってもいいでしょう。しかし、中には静かな絵もあるのだ。それに救われているファンの人たちもいることです。
あと、絵本を志す人にもこの像ぞう造さんの絵を観てもらいたい。何か深いインスピレーションを得ることであると思うからだ。
静かな気分になって、落ち着く絵もある。
それを描くのは像ぞう造さんの絵であった。
2020年6月
小さい絵ですね。でもかわいいです。家に飾りたくなるような気分になります。最近の村上隆の作品はデカすぎます。でも像ぞう造さんの絵はリアリズムで絵がとても繊細で綺麗。しかも小さいのでお手軽。素敵な作品をありがとうございます。値段はいくらくらいなのでしょうか。
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