「花咲く散るに」 詩 作・本多裕樹


 ある詩人がいました


若き日にはどんどん言葉が湧いてきた


今は、壮年となり


その霊感も少なく


あるとき書けなくなりました


詩人が言葉で詩を語らなくても


空はいつも詩を奏でている


周りを眺めればあらゆる草木が風にそよいでいる


花は美を輝かし


詩人が語らなくてもこの自然に歌はある


花はいつか枯れる


草木もいつかはその命を大地に還っていく


詩人もそうであり


花咲く時もあれば


枯れて自然に還っていくのだ


そう、それでいいのだ


いつまでも才能があるわけでない


特に天才に限って言えばピークはある


月下美人のようなものだ


花咲くのはある意味ミラクルであり


誰にでも咲く花ではない


人の一生はそんな華やかな時代もあれば


ひまわりのように夏燦々ときらめく花も


夏が終われば死の園になっていくのだ


一瞬だけど咲けばそれで成功であるといえよう


君の人生においてもきらめく時がある


それを維持する者もいれば


花火のように大きな花を咲かせ散ることもある


運命の輪廻はめぐりめぐって繰り返すのか


それとも終わり他のサイクルに行くのか


ピークの終わりし人には


また、こう自分に言い聞かせればいい


新しいことにチャレンジして


また、小さな種を育てて花を咲かそう


そういう気持ちで行きたいですね


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