西田裕子 作画 「ニコライ堂」蜜蝋画 水彩 個人蔵 「窓」蜜蝋画 水彩 個人蔵
西田裕子 作画
「ニコライ堂」蜜蝋画 水彩 個人蔵
「窓」蜜蝋画 水彩 個人蔵
これはいわゆる時代を動かすような激しい絵ではない。いわゆる名画における時代を破壊させるような絵ではない。ただ、この絵には入りやすさがある。すーとこの絵に入っていける安心感と癒しがある。
ムードミュージックとかありますが、そういう感じなのだと思います。
この絵はライトで優しい名画であります。
でも、そういうのって大事だと思います。ポール・モーリアのようなただ癒しの音楽だってあります。西田さんの絵にはそれがある気がします。
心優しい人の描いた絵に思います。そしてあまりけばけば していなくて清らかな気分になる。部屋に飾るにはとてもいいと思います。覚悟を決めて観るのでなく気楽に生活の一部として家族としてこの絵を観るのはいいことだと思います。
窓を見ると花で彩られている。これを清楚な花と言ってもいい。清らかな感情は心にひろがってストレスフリーになっていく。
これらの絵は蜜蝋で描かれているようです。あと、水彩をさっと滑らしていてみずみずしい感じを表している。わかりやすいし、ハートに入る光に展覧会に展示した時にパーと輝く世界が見出される。これをライトな美というのでありうか。
ライト 軽い
ライト 光、灯火
癒し、精神安定剤
砂糖
そのような感覚に人生が楽しくなって疲れた時にこれをみて癒しを与えてくれる。
必ずしも名画を描かなくてもいい、主張しないけど、優しく包み込むような勝負しなくても競走しなくてもいい、ただ鑑賞者を優しさで包み込む絵も、また名画でいいのではないだろうかと思います。
堀辰雄という昔の小説家があったのですが、軽井沢で過ごす日々に日の光が注ぎ時間がゆっくりで生と死を見ているそのような光景にも美しさも彩光をもたらしてくれる。
それをそのまま絵にしたような世界が西田さんの絵にはあると思います。
「ニコライ堂」も「窓」も避暑地の別荘を思い浮かばせて光の、作者自身のあたたかな、そして輝かしい世界を塗り込めていることを伝えてくれます。
この今の時代は変な犯罪でいっぱいで天変地異も起きている現状ですが、そのような中で心を壊さないで、光を灯し続けるのも大事ではないかと思います。
それを西田さんの作品は教えてくれる。
光の芸術はやはり大事だと思う。主張しなくても争わなくても、戦わなくても、その野に咲く小さな花の広がる平原で日の光を浴びながら心を荒立てず平和に過ごすのもこの絵のムードミュージックの絵画があらわす現代社会に対する提示になると思います。
最後は人は光の方へといくものだと思いました。
あなたは、何をお求めになるでしょうか。
闘争か平和か、光か闇か、
2021年12月18日
本多裕樹記す
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