遊墨展 ギャラリーK 2022年9月5日(月曜日)~17日(土曜日) 本多裕樹より
遊墨展 ギャラリーK
2022年9月5日(月曜日)~17日(土曜日)
11:00~18:00 日曜日休廊
初日13:00より最終日16:00まで
ギャラリーK
〒343ー0821越谷市瓦曽根3ー7ー7ー3F
TEL048-947-9135
この墨による作品展は毎年、ギャラリーKではオープニング当初から継続して続いている伝統的な展覧会です。
私は第一回から毎回毎年、出品しています。墨による絵を描くのが好きで実際、それの関係で出品を誘われるのであります。
とりあえず墨を使えばOKであります。
白黒の世界でありますので、色彩に慣れていて、色彩こそ絵だと思う人には物足りないこともあると思います。
しかし、かえって白黒であるからリアルに見えたり、色をイメージする脳の思考がはじまっていくのだと思います。版画もそういうところはあるのではと思います。
墨は日本の美術の伝統で、もっと昔をたどれば中国の美術が源流でありましょう。
それを現代の私たちが描くとどうなるか、そういう実験でもあると思います。それぞれが墨を使い遊ぶ、そして表現する。
われわれは何を描くのであろうか。表現は自由というバックボーンの中、絵は描かれ、紙を墨で染み込ませます。
それぞれの作家が自分の描きたいものを描き、そうして形になっていく。
私は今回は大きな作品を出品します。
60号の障子紙に墨で描きました。
「黒衣の婦人」
この絵は、かつてお世話になったご婦人を描いたものです。この方は絵描きでありながら、公募展の経営もできて組織とかそういうのが得意で、私の絵なども推してくれたりした方です。今は、仲違いをして距離をおいていますが、今でも尊敬しています。画家としては破格のデッサン力を持っていて超絶技巧のできる作家であります。
私は墨でその婦人を描いてみました。黒衣は墨だからということもありますが、基本、黒衣は権威の象徴であるというメッセージも組み込まれています。そういう意味でその方を表現できていると思います。
「山岳図」
この山は中国の景色をイメージしたものです。しかし、この図は伝統的な図であって文人画の絵手本にあるもので墨をやっている人ならわかる図なのです。しかし、この絵の墨の塗り込みや奥行き、形は私の毛筆のなせる技であり表現です。いわゆる書道のお手本を見て書く臨書でなく、かなりオリジナルにまで変えていることはあります。書道の字もそれぞれが書くと各々、ちがった作品ができます。オリジナルの字や図があっても作家性を通して新しいイメージを作り出すことが可能となります。
この絵は山岳の険しさに竜の到来を予感する思いを込めました。水の川のあたりは竜を表した流れです。
その他の小品の掛け軸
この書画詩文は私のライフワークである書や絵です。
深く考えてもいいし、軽く考えてもいい、そういうライトな気分で描きました。展示するのも、部屋に飾るのにも簡単な書画になっていると思います。
そんな激しくないので生活の一部になりそうないたって軽い気分にさせてくれます。
こうして、ギャラリーKで遊墨展が始まります。
どうかよろしくお願いします。
2022年8月14日
本多裕樹より
コメント
コメントを投稿